この春、当社では障がい者雇用で1名採用しました。
ジューヴルの就労支援においては、障がい者の「経済的自立」を重要視し、
一般企業で働ける方はもちろん応援しつつ、
B型就労や、sorakaの仕事に興味ややりがいを感じてくれる人には、
この場所でできるだけ稼げるように、
商品のブランディング、販路拡大を行い、売り上げの向上を図ってきました。
ブログにもあるように、「平均工賃」は年々上昇することができています。
今のsorakaの工賃で、満足してくれている利用者さんもいらっしゃることは、とてもありがたいことですが、
やっぱり、経済的な自立を果たして自己実現したり、労働者としての権利を持たせてあげられないところが、ジレンマを感じるところです。
この春、就労継続支援A型(雇用型)を開所することも考えましたが、現状の制度下では、運営のハードルが高く、A型の訓練費を支給いただいたとしても、経営にダメージを与える可能性の方が高い、と判断しました。(想いだけではだめです)
また、今年の制度改定で、多くのA型事業所が閉業したり倒産している結果を見ると、安易な道でないことは明らかです。当たり前ですが、A型を閉業しても「解雇」、一般的な企業が閉業しても「解雇」、解雇された人が障がいのある人が、そうでないか、の違いは関係ありません。
また、当社がA型開所を断念したもう一つの理由に、
とある就労支援の権威に「A型B型も、一般就労の力がついたら卒業させていかなければいけない。空香がやっていることは、支援を超えて「育成」のレベルだから、思い切って直接雇用したほうが、会社としては成長するのでは」と言っていただいたことでした。
私が、「A型か」、「雇用か」を迷っていた時に、背中を押していただいた言葉でした。
創業時より、ジューヴルが、障がいのある人もスタッフも同じ人として「人財」として活躍できる環境に、という事がキーワードとしてありました。
8年目に入りましたが、製造に携わる利用者の皆さんの技術力はめきめきと伸び、職人として育ちつつあります。
これまで、こうやって、育ってきた利用者さんを何人も見送ってきました。
「そらかの工賃では安い、ちゃんとお給料をもらって働けるはず」、と。
当たり前の想いです。
だから送り出してきましたが、
私の本心は、その力を活かして、一緒にsorakaのお菓子を作ってほしい、と思っていました。
でも、引き留める権利はありません。
今や全国にsorakaのファンがいます。
小麦アレルギーの方にも、必要とされているお菓子です。
そんな製品作りにプライドを持って、コツコツと働いてくれている利用者の皆さんをいつか全員雇用したい。
決断決まり、この春に、利用者から職員として1名の雇用をスタートさせました。
まもなく半年たちますが、めきめきとできる仕事が増え、なくてはならない人財になっています。
今後毎年1名、利用者から「職員登用」をして、ゆくゆくは、理化学工業さんのように、障がいのある人が活躍する会社にしたいと思っています。
それが実現できるように、経営力の強化に頑張ります(代表 池添)