【人が財】patisserie 空香(就労B)米Lab.係長 伊藤杏菜

【人が財】patisserie 空香(就労B)米Lab.係長 伊藤杏菜

続「人が財」、弊社のスタッフ紹介のコーナーです。

創業の時、障がいがあってもなくても、同じ「人」として、地域の財になれるように、挑戦する機会を創ろう!と思いジューヴルは出来ました。

福祉では人に寄り添い、販売では人をもてなし、弊社の仕事は単なるマンパワーではなく、個々の「心」が仕事を成り立たせていると言っても過言ではありません。

経済的危機が世を襲う昨今で、当社が8年目に入れたことは、ほかならぬ「心」の力と思っています。

そのスタッフ達の活躍を知っていただけたら幸いです。

patisserie soraka パティシエ 伊藤杏菜

soraka商品の要、『製菓衛生師』

商品開発だけではなく、日々の製造のマネジメント、衛生・品質管理、利用者への技術指導など、重要なポジションです。

Profile

お気に入りのお菓子は、新作のsorakaクッキーと、ハスカップのダックワーズです♪

 

出身地:三笠市

学歴(出身校): 北海道三笠高等学校 食物調理科製菓コース

これまでの職歴、経験年数:

・大手菓子メーカー、個人経営の有名店などで5年ほど商品製造に携わる(うち1年は経理も経験しました)

・2022年よりpatisserie空香に就職

資格:製菓衛生士、サービス接遇検定2級、食物調理技術検定3級

好きな物、事:お菓子(作るのも食べるのも。)

一言で言うと、自分は:自分自身もよくわかっていません(^^;

Q.これまでの勤め先と福祉施設で違う点はありますか?

伊藤:これまで経験した菓子店、工場ではノルマのためにひたすら商品を作り続けました。

空香は製造が込み入っていても利用者さんの力を最大限に発揮してもらえるように考えるところが違うと思います。一人ひとりに合った進め方で製造していくので、機械的でスピード重視の環境とは時間の流れ方が違うなと。

ただ良いものを作るだけでなく、しっかり『人材』にも目を向けているので、そのように感じるのだと思います。

Q.パティシエの経歴を福祉分野で活かそうと思ったのはなぜですか?

伊藤: 利用者さんの技術を伸ばし、成長速度に合わせて製造する環境だからこそ、自分も好きなこと=お菓子作りと向き合えると気づいたからです。

これまでお菓子メーカーや個人店でキャリアを磨いてきましたが、同時に自分を酷使し、疲弊する時期もありました。過酷な環境に身を置いているとき、好きなはずのお菓子作りも好きと思える余裕がありませんでした。

空香に来て、利用者さんと一緒に商品づくりをしていると、お菓子への探求心が自分の中に戻ってきたように思います。また、「障害を持っていても教えたらもっとできるんだ」ということも分かって、技術をしっかり伝えていきたいという使命感も湧きました。

Q.空香で仕事をしてからこれまで、記憶に残る出来事はありますか?

伊藤:いつも控えめで、自分の意思をあまり表現したことのなかった利用者さんが、ケーキを一人で作れるようになり、「僕がつくっています」とみんなの前で話したときです。とても感動しました。

また、利用者さん同士の衝突が起きたときのことも覚えています。「どうしたの!?」と単純にビックリしました(笑)。しかし、仲裁に入ってお互いの意見をよく聞いてみると、普段よりも個々の考え方について深く知るきっかけになり、一つの発見になったと感じています。

Q.この仕事の辛い瞬間は

伊藤:商品の製造、開発をしながら自分の業務を管理することです。利用者さんと製造を進めるために、準備を含めると様々なことに時間を要するのは確かです。

しかし、それは福祉施設に限定された忙しさだとは思っていません。製造に集中できるよう、個人業務を溜めないように努力しています。

Q.逆に、面白い、充実、楽しい、と感じる瞬間は?

伊藤:利用者さんが、自分が教えたことを実践して一人で製造できるようになった姿を見ると、とてもやりがいを感じます。

また、皆さん自分には持っていない感性をもっているので、ハッとさせられ、非常に面白いです。

Q.これから、どうなっていきたい?成し遂げたいことはありますか。

伊藤:一つは、HACCPの取得です。HACCPの取得は商品の品質や安全性の証明になります。

製造工程、製造環境、食材管理など、すべてのステップにおいて厳密なチェックが必要で、書類も膨大ですが、利用者さんにも理解してもらいながら、取得を目指しているところです。

もう一つは、ケーキの“ナッペ”を一人でも多くの利用者さんに伝授すること。ナッペは、ケーキなどの素材の表面に均一にクリームを塗ることです。

かなり特訓が必要で、プロはナッペがキレイにできるかどうかで技術レベルをはかったりもします。これをぜひ利用者さんに指導していきたいです。

Q.これから福祉を目指す人へ

伊藤:人に寄り添う心があれば、誰にでも福祉の道が開けると思います。

「できて当たり前の世界」ではなくて、「一人ひとりにしかできないことがある」と考えて、私は今日も利用者さんとお菓子作りをしています。

さいごに

(インタビュアー:小林)現在、商品の開発から管理まで、米ラボのリーダーとしてすべてをまとめ上げている伊藤さん。利用者さんと自然体で接している伊藤さんは、一人ひとりのことを利用者さんとしてではなく、はじめから“商品の作り手”として考えていることが伝わってきて、日々、感嘆いたします。「どういう障がいを持っているか」ではなく、「個々の力をどこで活かすか」を、パティシエの視点でジャッジしているので、利用者さんの得意なことがそのまま商品作りになっているということです。

伊藤さんの視点に近づいてみたとき、私は福祉のフィルター越しに利用者さんを見ていたということに気づかされました。時に休憩時間を割いて、混乱しそうな利用者さんに付き合ったり、役割ごとに製造スケジュールを立てている姿は頼もしく、励まされる思いです。空香でやりがいをもって働いている利用者さんがより活躍できるよう、私自身もと努力しなくてはと強く思いました。

さて、次回は・・・

 

 

 

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